ナミビアのクネネ州は鉱物の名産地であるエロンゴ州の北部にあり、エロンゴ州と同じナミビア沿岸の乾燥地帯に位置します。インフラの道路はほとんど無く、ナミビアの他の州と比べ比較的開発が進んでいない州です(画像7)。アフリカ南部において50万km2に亘って広がるカラハリ砂漠外縁部の半乾燥地帯に属するクリストフ鉱山はナミビアに広く分布する銅鉱床の一部で、主に鉱床上部に酸化帯から銅の酸化鉱物を採掘され、鉱山は特に2005年から2010年にかけ採掘された翠銅鉱標本が有名で、その中に非常に大きな個体が発見された記録があります(4センチ級個体→https://www.irocks.com/minerals/specimen/46519)。目に沁みる緑が特徴の翠銅鉱は銅鉱床上部の酸化帯から生成する二次鉱物で、学名ダイオプテーズはギリシャ語“透けて見える”を意味する言葉が語源で、結晶の内部に微細な劈開が光を反射し透けて輝くことを指します。こちらの標本はクリストフ鉱山からの翠銅鉱と白鉛鉱の共生標本、1960年代から1990年代に活躍し、ツーソンショーにて数回のサムネイルケース受賞歴を持つ上の世代のトップ級コレクターであるウィリアム・デイヴィッド・パンチナー氏から引き継いだ一点、高品質結晶が特徴とするクネネ州に相応しく、特に透明度の面において品質の高い宝石質群晶は咲き乱れ、さらに標本の一側に共生する白鉛鉱結晶の上に1.3センチに達した宝石質翠銅鉱の大結晶が晶出し、際立つ大結晶が優れたバランスで鎮座するナミビアン翠銅鉱のリッチなハイグレード群晶標本です。パンチナー氏は天文学を研究する学者で(パンチナー氏のプロフィール→https://mineralogicalrecord.com/biographies_labels/pancznerwilliam/)、鉱物の領域では特にラテンアメリカの鉱物を熟知し、1987年に著書【Minerals of Mexico】を出版しました(画像8)。3.5センチを突破した標本のほとんどの部分は翠銅鉱で、左方に白鉛鉱の共生(画像2,3)が確認できます。共生するほとんどの翠銅鉱結晶は無傷で、滑らかな結晶面に強烈な光沢が確認でき、特筆すべき高品質結晶が特徴とするクネネ州産に相応しく、特に透明度の面において群晶の品質は優れ、クラリティの高い宝石質個体(画像5)も多く確認でき、その中に注目すべき共生する白鉛鉱を母岩に晶出する1.3センチに達し、翠銅鉱にしてかなりクラリティの高い一部カット品質に達した大結晶個体(画像1,6)は視線を集める中心となり、標本に際立つバランス(画像3)を作りながら鎮座するナミビアン翠銅鉱のリッチなハイグレード群晶標本です。パンチナーコレクションオリジナルラベル、アーケンストーンラベルが付属致します。
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